骨粗しょう症の症状は、実は症状がある場合とない場合に分かれます。まず症状がある場合とは、骨粗しょう症が原因である程度骨に変形を起こしたり、あるいは骨折が明らかな場合です。例えば頑固な腰痛があり、病院を受診したところ、腰椎の圧迫骨折があったというのは典型的なケースです。特に大腿骨頚部骨折の場合は、明らかな受傷機転があり、痛みのため歩行困難になることがほとんどです。
反対に症状のない場合とは、最近骨密度測定を健康診断で実施する機会が増えており、その折りに骨密度低下を指摘されて、病院を受診する場合がほとんどです。また自分の身近に骨粗しょう症で治療を受けた方がいたり、マスメディアなどの情報を見て心配になり受診するというケースも増えてきています。
該当する症状がある場合は、まず本当にその症状の原因が骨粗しょう症によるものなのかを見極める必要があります。明らかに骨粗しょう症による症状であることがわかれば、症状に対する治療とともに、骨粗しょう症を改善する治療が必要になります。
症状の原因が骨粗しょう症ではない場合は、原因となっている疾患に対する治療が必要となります。症状がない場合は、まず正確な骨密度の検査により骨量を測定し、骨粗しょう症かどうかを判断します。骨粗しょう症と判定された場合は、一般的な診察や、骨のレントゲン検査等により骨粗しょう症としてどの程度の治療が必要か医師としっかり検討しましょう。
骨粗しょう症ってどんなものなのでしょうか。近年では、骨粗しょう症という「骨がもろくなる病気」が一般の方にもよく知られるようになりました。それでは このように「有名な病気」になってしまったのでしょうか。それはこの骨粗しょう症が一般的には高齢になるほどその程度が強くなるため、高齢化社会を迎えている日本では骨折の患者さんは年毎に多くなっているためです。
人の体はたくさんの細胞からできており、もちろん骨にも細胞があります。骨を作る細胞と溶かす細胞があります。これらの細胞が働いて骨が出来たり、壊されたりしています。そして骨も絶えず新陳代謝をしています。正常の骨では、作られるのと壊されるのとが同じ割合のために骨の強さや厚さはある一定に保たれています。しかし何かこれらの細胞の働きに影響する変化が起きれば二つの細胞の働きにアンバランスを生じてしまい、骨が柔らかくなったり、硬くなりすぎたりすることもあるのです。
ほとんどの場合には弱くなります。これが骨粗しょう症なのです。骨粗しょう症の人は、太ももの付け根(大腿骨頭部)を骨折する例が多いのですが、年をとってからこの部分を骨折してしまうと寝たきりに発展する恐れがあるのです。しかし、骨がもろくなるのは「老化」と考えてしまい、予防や治療を行わずに放置する場合が非常に多いとも言われています。骨粗しょう症を放置してしまうと骨折の危険性が高まってしまい高齢者は骨折から寝たきりへとつながってしまうこともあります。骨粗しょう症は「単なる老化」ではなくて治療が必要な「病気」だということをきちんと理解しておきましょう。
